社会〈中学受験〉日本の工業地帯・地域の覚え方②【工業別出荷額割合のグラフ】
工業の学習で出てくる、各工業地帯・地域の工業製品出荷額の割合のグラフ。最初はこんなの覚えられる!?と親子で面食らいました。…が、よくグラフを眺めていると、個性的だったり、似ているけど相違点がちゃんとあったり。
ポイントさえつかめば、しっかり覚えられそう!
今回は、我が家で学んだ方法をまとめていきます。
グラフを少しでも見やすく、覚えやすいよう工夫して作成。
ぜひ参考にしてみてください。
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・各工業地帯・地域の工業製品出荷額の割合のグラフの覚え方が分からない人
・各工業地帯・地域の工業製品出荷額の割合のグラフをおさらいしておきたい人
9つの地帯・地域の工業製品出荷額割合
まず、9つの地帯・地域の工業製品出荷額割合のグラフをざっと並べてみるとこんな感じ。
『2024/2025 日本国勢図解』より2021年のデータに基づいて作成。見やすさを重視し、一部の割合は小数点第一位で四捨五入して表記。そのため、足しても100%になっていない場合があります。
ずらっと並べたもの見ると、覚えられるのか不安になるけど…
これらを、『機械』に着目してグラフを分けてみると…
こんな風に、
・一目で分かる個性派 ×3
・一見似ている2つ ×3ペア
と考えることができ、ちょっと覚えられそうな気がしてきます。
地図上で見るとこんな感じに
ちなみに…
それぞれ総出荷額は異なるので、グラフに総出荷額の表記がある場合はどこの地帯・地域なのかが分かる大きなヒントに!
なので、大体の総出荷額も把握しておきたいところ。総出荷額の順位の覚え方はこちらからどうぞ⬇︎
今回は、総出荷額からではなく、工業製品出荷額の割合から各地帯・地域を識別できるようにしていきます。
それぞれのポイントを細かく見ていきます⬇︎
一目で分かる個性派
覚えるのが楽な特徴アリアリなのはこちら。
・中京工業地帯
・北陸工業地域
・京葉工業地帯
この3つは先にサクサク覚えてしまいたいところ!
中京工業地帯
これは一番覚えやすいグラフ。豊田市の自動車工業があるので『機械』およそ70%とダントツトップ!
位置
・愛知県
・三重県
・岐阜県南部
チェックポイント
・豊田市の自動車工業
・四日市市の化学コンビナート
北陸工業地域
ここでも1番割合が多いのは『機械』ですが…。
やはり特徴は『せんい』が3.4%と比重が大きいこと。
他の地帯・地域では、ほとんどが1%前後(瀬戸内工業地域では約2%)なので、やはり一目瞭然です。
位置
・新潟県
・富山県
・石川県
・福井県
チェックポイント
・昔から織物業が盛んで、近年では化学繊維も作られている
・富山市の製薬・鯖江市のメガネわくなど地場産業が盛ん
京葉工業地域
他の地帯・地域では1番割合が高い工業は『機械』であるのに対し、
京葉工業地域では『化学』が1番。
2番『金属』、3番『食料品』、『機械』は4番となり、他との違いがハッキリしてます。
位置
・千葉県の東京湾沿岸
チェックポイント
・市原市の石油化学コンビナート
・君津市の製鉄
一見そっくり⁉︎ 似てるペア
一見似ているペア。けれどよーく見ると、ちゃんと相違点もあります。
・瀬戸内工業地域 と 阪神工業地帯
・東海工業地域 と 京浜工業地帯
・北九州工業地域(地帯)と 関東内陸工業地域
似ているもの同士を見比べると、相違点もはっきりしてくる!
瀬戸内工業地域と阪神工業地帯
瀬戸内工業地域と阪神工業地帯の『機械』は30%台で、『金属』『化学』との差が少なめ。他の地帯や地域と比較すると、バランスがよく見える!ということで、我が家ではバランス型グラフと呼んでいて、お隣同士で仲良く似てるんだなあ、と覚えてます。
見極めポイントは…というと
『金属』『化学』の割合の大小が逆であること。
瀬戸内工業地域では、『金属』<『化学』
阪神工業地帯では、『金属』>『化学』
我が家では、大阪の商売気質のイメージから『お金』→『金属』が多いのが阪神工業地帯、と覚えています。
◇瀬戸内工業地域
位置
岡山県・広島県・山口県・香川県・愛媛県の瀬戸内海に面した地域
チェックポイント
・軍用地・塩田跡地に重化学工業の工場
・倉敷市には水島コンビナート
◇阪神工業地帯
位置
・大阪府
・兵庫県沿岸部
・和歌山県北部
チェックポイント
・第二次世界大戦前までは日本一の工業地帯
・堺市・神戸市は重化学工業
・内陸部では電気機器・部品や日用品などを作る中小企業が多い
東海工業地域と京浜工業地帯
この2つも仲良くお隣同士『機械』が45〜50%の間で、一見グラフが似ている感じ。
見極めポイントは…東海工業地域の方が『機械』ほぼ50%という点。
そして、京浜工業地帯は『化学』の割合が20%と、東海工業地域より多いのもポイント。
川崎には大きな石油化学工業の工場、製鉄所ともに多くあることからイメージします。
◇東海工業地域
位置
・静岡県
チェックポイント
・自動車・オートバイなどの輸送用機械の生産
・楽器の生産
・製紙・パルプ業
◇京浜工業地帯
位置
・東京都
・神奈川県
チェックポイント
・戦後から1990年代半ばまでは日本一の生産額。現在は全国5位
・川崎市に鉄鋼業と石油化学工業の大工場が多い
・東京都では印刷業が盛ん
北九州工業地域(地帯)と関東内陸工業地域
どちらも『機械』が40〜45%の間で一見似た感じに見えます。
見極めポイントは…北九州工業地域の『金属』の割合が19%程ある点。
関東内陸工業地域の『金属』の割合より高いです。
我が家では、日本初の製鉄所『八幡製鉄所』のイメージから、『金属』多め!と覚えています。
◇北九州工業地域(地帯)
位置
・福岡県北九州市を中心とした地域
チェックポイント
・北九州市で日本で最初に製鉄が始まった
・現在は総生産額が少なく【地帯】ではなく【地域】と呼ばれることが多い
・近年、自動車工場がつくられ『機械』の割合が増えてきている
◇関東内陸工業地域
位置
・埼玉県
・群馬
・栃木県
チェックポイント
・京浜工業地帯の工場地の不足のため、県や市町村が計画した工業団地のある内陸部に進出
・太田市の自動車
・電気機器、電子工業が盛ん
・近年では、群馬県・栃木県・茨城県を北関東工業地域と呼ぶことも
まとめ
今回は、各地帯・地域の工業製品出荷額割合のグラフの違いの把握、覚え方をまとめました。
ポイントは…
①まずは一目瞭然の3つのグラフを攻略
②似ているグラフ同士を見比べながら相違点を見つける
こうすることで、ウチのコも案外すんなり記憶ができ、ハハとしては一安心。
我が家の覚え方、参考になれば幸いです。
コメント
コメント一覧 (2件)
それぞれの工業地帯、地域の割合などはいつのもの(何年のもの)ですか?記載があるとうれしいです。
しい様
ご覧いただきありがとうございます。
使用しているデータは全て2018年のものになります。
最初に出てくる9つのグラフのタイトル部分にのみ記載していました。確かに分かりにくいですね…
別箇所にも記載を入れておきます。
ご指摘ありがとうございます。
最新のものと比べると多少数値が違いますが
グラフの特徴のつかみ方や比較の仕方など、よろしかったらご参考になさってください。
追記(2023年10月)
2020年のデータを元にグラフを変更しました。